コロナの感染拡大で医療業務が逼迫しています。看護師不足は深刻です。その最大の原因は、労働条件があまりにも過酷であり、そしてそれに見合った待遇が保障されていないことです。私がかつて担当した国立の病院では月に10日も泊まり勤務を担当することが看護師さんの状態になっていました。看護師不足を解消するためには、国が責任をもって、待遇改善を遂行していくべきです。
ところが、コロナ禍で看護師を確保するために、看護師の日雇い派遣の解禁に踏み切ろうとしています。そもそも看護師業務は、長く労働者派遣適用対象から除外されてきました。患者の生命にかかわる医療に従事する看護師は、医師をはじめ病院・施設の中におけるチームの一員として働く必要があり、直接雇用して、常勤として働くことが必要であるとされてきたのです。それが新自由主義が進む中で少しずつ緩和されてきたのです。
そして、今回政府は、コロナ禍を口実として、政令を改定して、看護師の日雇い派遣を解禁しようとしているのです。日雇い派遣がいかにひどい働かされ方であるかは「年越し派遣村」で明らかになりました。日雇い派遣の看護師への拡大を許すことはできません。厚労省ではこの改正について、パブリックコメントを募集しています。
皆さんの反対の声を厚労省に届けて頂ければ幸いです。
非正規会議共同代表の脇田滋さんが詳しく解説をした意見書を作成しています。非正規会議のホームページにアップしましたのぜひお読みください。