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雇用・労働
いよいよ緊急事態宣言が出される事態となりました。非正規全国会議ではアンケート調査を行い、非正規のみなさんの大変苦しい現状の声を集約しました。現在までに270名の方々から報告をいただきました。これらを基に、政府に対して十分な支援対策を講じることを求めることにし、「提言」を発表し関係機関に送付ました。

参考のために添付します。ご一読いただければ幸いです。

   提言書.pdf
大変な情勢ですが、冷静に信頼できる情報に基づいてDSC_0007_BURST20200306093237945.JPG行動していきましょう。本日、労働弁護団主催の新型コロナ関連労働ホットラインを担当しました。NHKなどのマスコミがり上げてくれたこともあり、京都でもひっきりなしの電話があり、15件の相談を受け付けました。

新型コロナの影響で、仕事がどんどん減っています。こうした時には、労働基準法などで保障された労働者の権利が蔑ろにされないことが重要です。とりわけ、弱い立場の非正規労働者たちが悲惨な状況にあります。

京都南部の幼稚園では、3がつはじめから閉園し、パートの保育者らを自宅待機にして1円も給料を払っていません。休業補償もないのです。また、滋賀県のある大手製造販売会社は、3月末にパート社員の4月末での雇止め通知をしましたが、そのうえで個々の社員に退職届を提出するように指示しています。派遣で働く観光通訳ガイドは、3月中は1件だけの仕事があり、4月に入ってから全く仕事がありません。働いた分の賃金だけしかもらえず生活ができません。ホテル清掃にシフト制で働くパート社員はシフト指定が激減し大幅減収です。非正規という働き方がいかに劣悪で不安定な働き方であるのかが改めて明らかになりました。

緊急の対策が必要です。政府は、しっかりと弱者の実態に目を向けて迅速に保証策を講じることが必要です。
私が共同代表をさせていただいている非正規労働者の権利実現全国会議(非正規全国会議)は、3月18日の夜からコロナウィルスが仕事に与える影響を受けた非正規の人たちの声を集める緊急アンケートを開始しました。
フリーランス、派遣、アルバイト、パートで飲食店、医療福祉、教育、旅客、製業など多くの職種で働いている皆さんの声を集めたいのです。

非正規全国会議では、2015年派遣法改正の時にも同様のアンケートを行い、2ヶ月で600件以上の悲痛な声が集まりました。皆さんの声を国会に提出して参議院の審議にも反映させてもらいました。

今回のコロナ騒動で非正規で働いている皆さんの切実な状況を集めたいのです。皆さん、是非多くの方に拡散いただきたくさんお切実な声を国会に届けることにご協力ください。
3月中に中間まとめを行い、提言もつくって発表し、国会に届けたいと思います。ご協力をよろしくお願いいたします。

http://www.hiseiki.jp/whatsnew/200317_coronaenquete


bHcfT-2s.jpgのサムネイル画像

本日、日本弁護士会連合会の理事会が開かれ「全国一律最低賃金制度の実施を求める意見書」が採択されました。意見書は「意見の趣旨」と「意見の理由」に分かれ、意見の理由の部分はかなり長文になります。ここでは「意見の趣旨」だけご紹介します。

「意見の趣旨」

1 最低賃金法(昭和34年法律第137号)を改正し,地域別最低賃金を廃止するとともに,最低賃金については中央最低賃金審議会において決定する仕組みに改めることを求める。

2 前項の改正に当たっては,一定の猶予期間を設け東京都を含む最低賃金の高い都道府県の最低賃金を引き下げることなく、全体の引き上げを図るとともに,併せて,充実した中小企業支援策を構築することを求める。


日本弁護士連合会は、全国の弁護士約3万人の全員が加入する団体です。自民党支持者から立憲民主党や共産党を支持する人までさあざまな政治信条を持っている者の集まりですが、人権擁護という弁護士の責務については皆共有しています。

人権を守る弁護士の立場から、現在の最低賃金制度を改革し、最低賃金の大幅引き上げを求めるとともに全国一律最低賃金制度への移行を求めるものです。

意見書の全文は、まもなく日弁連ホームページの「公表資料」→「意見書等」に掲載されます。https://www.nichibenren.or.jp/document/opinion/year/2020/200220_2.html

ぜひご活用ください。  


 

 新型コロナウイルスが日本社会に拡がろうとしています。巷では政府対応の問題点などがネットを賑わわせていますが、大流行にならない有効な対策が打ち出されることを願います。まずは、手洗いとうがいの徹底に気をつけましょう。

 コロナウィルスの病気感染はもちろん恐ろしいことなのですが、経済活動への影響も深刻です。中国では生産活動が麻痺しており、中国からの原材料の供給が止まった日本の企業も次第に停止しだしています。こうした時に最も影響を受けるのはいつも弱い立場の人々です。パート、派遣の方々はほとんどが時給制賃金で働いています。仕事が休みになれば、それだけ賃金が減ります。さらに、企業の経営が悪化すれば、真っ先に解雇されてしまいます。京都でも観光客の大幅減によって、宿泊業や飲食業などのサービス関連事業ではリストラが始まっています。町工場でも深刻な状態です。

 いま、政府が行うべき対策は、新型コロナウイルスの蔓延を防ぐための防疫対策、医療対策とともに、弱い立場の労働者や経営者たちの賃金や雇用、経営をしっかり守ることです。政府が有効な対策をとらないまま推移すれば、多くの非正規雇用労働者が雇用を失うとともに、中小企業の倒産が大量発生することになます。お隣の韓国では特別の対策をとっています。わが国でも早急な援助策が実施されることを望みます。国会議員の皆さんもぜひ緊急立法の制定を急いでください。


DSC_0004_BURST20200208162825117.JPG8日(土)午後から静岡県弁護士会などが主催の日弁連貧困キャラバンin静岡「貧困問題と最低賃金~最低賃金が社会に及ぼす影響~」に参加しました。

第1部では私が最低賃金制度の基礎知識と韓国の制度の紹介などを行った後、中澤先生が最低生計費調査の報告をされ、東京も含め全国的に最低生活費に大きな差がないことが科学的な調査によって実証されたことを説明されました。そして、静岡県と神奈川県の県境では時給100円以上の最低賃金の差があるために静岡県側のスーパーやコンビニでは人手不足が深刻な事態になっていることを報告されました。

第2部では静岡において様々な運動を展開されている方々からの生き生きとした報告がなされました。最低賃金引き上げと全国一律を求める運動、生活保護支援の運動、野宿者支援の運動、子どもの学習支援の大学生高校生の運動、子ども食堂の運動、生活困窮者自立相談支援と法テラスの活動などが報告され、最後に志津夫か県福祉部子ども未来局子ども家庭課の取り組みの報告がなされました。各報告はとても内容の子お芋ので勉強になりましたが、特に静岡大学の学生さんたちが中心として行っている子どもの学習支援活動は大変興味深い内容でした。

第1部の講演内容と第2部の報告内容が有機的に絡み合いとても有意義な集会でした。集会をご用意いただいた静岡の皆さん、ありがとうございました。楽しい有意義な時間を過ごすことができました。そして集会後には、名物の静岡おでんをしっかり堪能させてもらいました。
 本日、厚生労働省の労働政策審議会の分科会が開かれ、残業代などの未払い賃金を企業に請求できる期限について、現行労働基準法の2年から「5年」に改正するが、当面は「3年」とするという見直し案が、公益委員案として示されました。

 来年4月施行の改正民法では消滅時効期間を5年に延長することになっており、賃金債権についても5年に統一することが議論されてきました。労働政策審議会では、使用者側の反対のために議論がまとまらなかったのですが、来年4月の民法改正の施行に合わせて同時に改正が運用されるためには、もう時間がありませんでした。

 賃金債権の時効期間を民法改正に合わせて5年に延長することは、論理的には当然のことです。当面3年にするというのは納得できませんが、2年が3年になり近いうちに5年にすることがきちんと確認できれば大きな前進ではあります。

 また、何時の賃金債権から適用になるのかが争われていましたが、4月1日以降の支払日が来る賃金債権については労働契約が何時結ばれていようが適用されることが示されたとのことです。

 今回示された案をまとめると
  ・賃金債権の時効も5年とする。
  ・ただし当分の間は3年とする。
  ・有給は現行の2年を維持する。
  ・賃金台帳等の保存期間も原則5年としつつ当分の間は3年とする。
  ・施行期日は2020年4月1日
  ・経過措置は施行期日以後に賃金の支払期日が到来したものに改正法を適用。
  ・施行から5年経過後に検討を加える。

 通常国会で労働基準法の法律改正がなされます。きちんとした形で法律改正がなされるように、しっかりと監視していきましょう。

 これまで支給が認められていなかった非正規公務員への賞与の支給が認められることになりました。来年4月から自治体は「会計年度任用職員」という新たな非正規公務員の採用が可能となります。会計年度任用職員には期末手当(賞与)の支給が認められるのです。

 この点は前進です。ところが、この制度改正により自治体の人件費が大幅に増えるはずなのに、国と自治体の負担割合がいまだに決まっていないため、自治体が悲鳴を上げています。賞与を支給する代わりに基本給を切り下げて年収自体は変化がないとする自治体さえ出現しています。

 2016年の総務省調査で非正規の地方公務員は全国で64万人に上り、地方公務員全体の4分の1程度を占めました。自治体の事務補助職員や保育士、小中学校の学習支援員などあらゆる行政サービスに広がっています。

 自治体は全国市長会などを通じて国に十分な財政措置を求めているのですが、総務省の担当者は「財政当局と調整して決める。現時点では何も申し上げられない」と言うだけです。

 会計年度任用職員とは、民間企業の「同一労働同一賃金」を目指す政府方針に沿い、地方自治体の非正規職員の任用根拠として新たに位置付けられたものです。臨時・非常勤職員の大部分が対象となり、自治体間でばらばらな勤務条件が統一化されることになります。期末手当などの支給によって正職員との格差解消につなげる目的で認められたのです。官制ワーキングプアをなくし、公務における正規と非正規の格差を解消するためにも、早急に国の財政負担をしっかりとしてもらう必要があります。

 明日11月6日、岩波書店より、岩波ブックレット「最低賃金」(580円プラス税)が発売されます。https://www.iwanami.co.jp/book/b482302.html
 私も執筆にかかわりました。貧困の解消と格差の是正のために今取り組むべき重要政策が「最低賃金」の大幅引き上げです。そして、若者の地方からの流出をくい止め、地方経済を活性化するためには、地域別最低賃金の東京と地方との格差を是正していくことが不可欠です。そのためには「全国一律最低賃金」制度の導入が考えられるのです。

 「最低賃金」制度とはどのようなものなのか、なぜ今最低賃金お引き上げが必要なのか、世界各国の最低賃金制度はどうなっているのか、最低賃金引き上げのためには何が必要なのか、とりわけ中小零細企業に対してどのような支援策をすべきなのか、最低賃金引き上げのための運動はどうすれば良いのか、など最低賃金に関する重要な課題について、簡潔でわかりやすい本にしたつもりです。
 
 ぜひ多くの皆さんが購入頂き、最低賃金の大幅引き上げの運動にご理解・ご協力・ご支援をいただければ幸いです。

 昨日と今日の2日間、衣笠の立命館大学を会場として、「日本労働法学会」が開催されています。研究者の皆さんが中心ですが、弁護士や社労士の皆さんもたくさん参加されています。我々実務家からすると、携わる具体的事件にすぐに役に立つ理論的根拠を求めがちなのですが、もう少し大きな視点に立って、体系的・総合的に外国の法規制との比較や歴史的な考察なども含めて検討したものを報告しあいDSC_1549.JPG、議論をする場です。

 といっても、近年の労働環境の大きな変化の中でそれにどう対応するのかが大きな課題とされ、今年のテーマも以下のとおり極めて現代的に重要な課題ばかりです。以下にテーマだけ紹介します。
 個別報告 ①ドイツ法における管理職労働者に関する解雇規制」 ②「家事使用人の労働条件保護はどのようになされるべきか」 ③「イギリス最低賃金法の研究ー全国一律額方式の実現とその後」
 ワークショップ ①「労働法学は労働法の歴史から何を学ぶか?」 ②「割増賃金をめぐる最近の法律問題ー最近の最高裁判決を素材に」 ③「労働契約法20条に関する最高裁二判決の検討」 ④「顧客等によるハラスメントと法的課題」 ⑤「ギグエコノミー下の就労者に対する法的保護について」 ⑥「働き方の多様化と労働法・経済法の役割」 ⑦「解雇規制の在り方を考えるー解雇無効ルールと金銭解決ルールの比較」
 大シンポジウム統一テーマ 「労働契約における規範形成形成のあり方と展望」

 大変重要な課題ばかりです。たくさんの刺激を受けています。

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