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2019年9月アーカイブ
 来る2019年12月14日に日韓「働き方改革」フォーラムが朝から晩までめいっぱい開催されます。しかも同時通訳付きです。私も一番最後にコメンテーターとして参加させてもらうのですが、みなさんクタクタではないでしょうか。心配です。 
 さて、参加にあたっては、事前の申込みが必要(11月30日まで。申込み人数が200人に達した場合には早期締切あり)とのことですので、ご参加希望の方はよろしくご対応ください。今回のフォーラムの内容の説明を下記に紹介します。


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日韓「働き方改革」フォーラム

労働問題に関心を寄せる、日本と韓国の市民、労働者、実務家、研究者が一堂に会して、両国で進められている「働き方改革」の実態と課題を明らかにするフォーラムを開催します。

日本と韓国の労働分野では、近年、格差・貧困、非正規雇用、長時間労働、過労死、低賃金、差別、ハラスメントなど共通した深刻な状況が広がっています。
日本では、安倍政権が「働き方改革」を推進していますが、多くの問題をはらみ、とくに現場で働く人々から、長時間労働の追認・悪化や雇用の不安定化など、その新自由主義的性格が厳しく批判されています。フォーラムでは、こうした「働き方改革」の実態と問題点を諸側面から明らかにし、市民・労働組合がそれに対してどのような運動を展開しているかについて報告を受け、議論します。
一方、韓国では、労働組合や市民運動が主体的に自らの立場を主張し、労働者の基本権を守る運動や、日本とは逆に、様々なレベルで福祉国家構築を目指す政策論議が多彩かつ強力に推し進められてきました。こうした流れの中で、2017年5月、文在寅政権が「労働尊重」を中心公約に掲げて発足し、最低賃金大幅引き上げ、非正規職の「正規職転換」、長時間労働の是正など、画期的な労働政策を進めました。しかし、政権後半に入って、労働・市民団体から「改革にブレーキがかかり、公約から後退してきた」という批判が出ています。

フォーラムでは、報告者や参加者による議論を通じて、日韓両国が共に直面している労働関連の課題について、互いに知恵を出し合い協力して解決の糸口を探ります。とくに、労働者が人間らしく働く権利を実現することが、国の政策においてもっとも重要な「軸」の一つとなるべきだという視点から、あるべき「働き方改革」の方向を示したいと思います。
そして、このフォーラムを機に、日韓の市民、労働者、実務家、研究者間の緊密な交流と連帯を持続的に創り出していければと思います。

日 時:2019年12月14日(土)9:30~18:00
場 所:龍谷大学 和顔(わげん)館B201
対 象:市民、労働者、実務家、研究者
参加費:資料代500円(当日受付にてお支払い下さい)

☆プログラムについてはこちらをご参照ください。
https://nikkan2019.blogspot.com/p/blog-page_25.html

☆本フォーラムへのご参加に際しては、事前申し込みが必要です。
同時通訳機材確保のため、必ず事前申し込みをお願いします。

    申し込みしめきり:11月30日
(申込数が200名に達しましたら締め切る可能性があります)

韓国済州島にある済州大学で行われた「日韓労働フォーラム」の概要をお伝えします。

 2019年9月7日午前9時より午後5時30分まで、韓国済州大学において第13回日韓労働フォーラムが記載され、当職も参加しましたので報告します。
 今回のフォーラムのテーマは「労働時間規制と年休制度の法的課題」でした。韓国側20名日本側12名の労働法研究者が参加しました。
 日本側から、名古道功金沢名誉教授が2018年の改正を中心に日本における労働時間規制の内容と課題について報告しました。裁量労働制や高度プロフェッショナル制度など弾力化が強まっていることが指摘されました。
  韓国側から、イ・サンヒ韓国産業技術大学教授から2019年1月15日の韓国労働基準法改正による労働時間短縮の内容を中心に報告が行われました。韓国では、週労働時間が40時間、延長可能時間は週12時間までとする改正が行われました。従業員300人以上の企業では2018年7月月1日からそのまま施行、50人以上300人未満の企業は020年1月1日から、5人以上50人未満の企業は2021年7月1日からの施行となります。
 続いて、年休問題について報告が行われました。まず、日本側から、日本の年休規制の変化と年休取得の実態について、和田肇名古屋大学名誉教授が報告しました。日本において年休取得が進まない現状を踏まえ、ドイツの制度との比較などを通じて今後の法改正の方向性にも言及しました。
 韓国側から、韓国の年休制度の内容と取得実態について、韓仁相国会立法調査処研究官が報告しました。韓国では、週15時間未満の労働者には年休取得が認められておらず、改正が議論されているとのことです。年休の取得要件である「1年以上勤務」8割以上出勤」を「6ヶ月以上の労働」に改正すべきであるとの意見も出ているとのことでした。韓国では年休の買い取りが頻発しており、金銭補償制度を禁止する必要性が指摘されています。
 報告に続き、日本韓国双方の研究者から質問や意見が相次いで出されました。両国ともOECDの中ではきわめて長時間労働の実態があります。両国の制度は共通点も多いのですが、相違点もたくさんあります。今後も比較検討しながら、長時間労働を解消していくための法制度を協力して研究していくことが確認されました。
 さいごに、来年は日本においてフォーラムを開催することが確認されました。


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 9月6日から9日まで韓国のチェジュ島に行ってきました。労働法の課題について毎年日本と韓国の労働法研究者が相互交流をしている「日韓労働フォーラム」に参加したものです。
台風の影響で天気は悪かったのですが、、レストランもショップもまったくいつも通り、とても居心地の良い状態でした。街では日韓関係の悪化などどこにも感じることはできませんでした。

 ところで、フォーラムの主なテーマは日韓の労働時間規制についてです。韓国と日本は似ているところがたくさんあるのですが、相違点もたくさんあります。日本の残業時間は、休日労働を含めて最大年間960時間まで可能になっていますが、韓国では大変厳しい規制が法律で決定れました。韓国も日本と同じで週40時間が法定労働時間です。そして、残業時間は最大週12時間までを限度としました。300人以上の従業員規模の企業についてはすでに2018年7月1日から施行となっています。そして、50人以上300人未満の企業については2020年1月1日から施行です。5人以上50人未満の企業については、2021年7月1日から施行となります。

 韓国では、2年連続で大幅な最低賃金の引き上げが行われましたが、2020年1月からの引き上げ額は2.87%とかなり緩やかな上げ幅とすることで決着しました。韓国の研究者の分析によれば、これから施行される労働時間の短縮を守ってもらうこととの関係で中小企業にかなり配慮したこともあるだろうとのことでした。賃金の底上げと労働時間の短縮をめざす韓国の働き方改革の行方に注目していきたいと思います。DSC_1454.JPG

 私が原告代理人として担当した事件のご報告です。被告会社は立川ブラインドという有名大手企業です。あまりにもひどい事例ですので、会社名は実名で挙げさせて頂きました。
 
 原告は立川ブラインド営業所主事であったのですが、社内手続き違反などを理由として諭旨解雇されました。上司たちに責任を押しつけられた原告は、2016年1月、原告は解雇処分は無効であるとして大阪地裁に地位確認と未払賃金支払いを求めて提訴しました。証人調べも終了し、裁判所からは解雇が無効であることを前提とした和解案が提示されました。原告は、提示された解決金を少し削って名誉の回復のために、会社のイントラネットに解雇が間違いであったことを掲示してもらい全社員に通知してもらうことを和解の条件とすることを提案しました。そのことを合意した内容で2017年9月和解が成立しました。和解条項として、諭旨解雇処分の取り消し、解決金の支払い等とともに「再調査を踏まえ、〇〇〇〇(原告)に対する〇年〇月〇日付の諭旨解雇処分を取り消す。」との文言を含んだ書面を被告イントラネットのトップページに掲載すること」が確認されました。

 ところが、その後関係者から得た情報から、被告会社がその後社内のイントラネットに掲載した文面は、上記文言の次に、就業規則を改定し諭旨解雇を廃止したためであり、改訂後の就業規則によれば懲戒解雇に相当する旨の記載が付記されていたのです。
 原告も私も驚くとともに憤りました。そこで、原告は、被告会社による掲載文書は和解条項違反であり、原告の名誉信用を著しく損なうものであるとして損害賠償請求を大阪地裁に提訴しました。そして、大阪地裁は2019年7月8日被告に対し200万円の支払いを命じる判決を下したのです。

 大企業といえども、こんな詐欺的なことをするです。弁護士がついていたにもかかわらずです。和解条項に、「これ以外の文言を付記しないこと」を付け加えておくべきだったのでしょうか。弁護士の皆さん、和解条項はくれぐれも慎重に行いましょう。
 東京新聞の報道により、厚生労働省が省内の全部局に、根本匠厚労相の指示として「非正規」や「非正規労者」という表現を国会答弁などで使わないよう求める趣旨の文書やメールを通知していたことが明らかになりました。それらの通知について、東京新聞が情報公開請求した後に撤回したことも明らかになりました。

 厚労省雇用環境・均等局によると、文書は「『非正規雇用労働者』の呼称について(周知)」という件名で4月15日~16日に省内に通知されたとのことです。通知文書の内容は、「当面の国会答弁などの対応では、原則として「有期雇用労働者」「派遣労働者」などの呼称を用いること。「非正規雇用労働者」の呼称も認めるが、「非正規」のみや「非正規労働者」という表現は「用いないよう留意すること」。各部局に送信したメールには、同じ文書を添付した上で「『非正規雇用』のネーミングについては、(中略)ネガティブなイメージがあるとの大臣(根本氏)の御指摘があったことも踏まえ、当局で検討した」と記載され、今回の対応が根本氏の意向であることがうかがえます。「大臣了」と、根本氏の了承を意味する表現も明記されていたとのことです。
 「非正規」の用語に関しては、6月19日の野党の会合で、厚労省年金局課長が、根本氏から使わないよう求められていると説明。根本氏は同月21日の記者会見で「指示した事実はない」と課長の発言を否定しました。

 東京新聞が7月12日付で文書やメールを情報公開請求したところ、雇用環境・均等局は同月下旬に文書やメールの撤回を決めたとし、撤回決定後の8月九9日付で開示を決定しました。

 安倍晋三首相が「非正規という言葉をこの国から一掃する」と豪語したのに、非正規と正規の格差は一向に改善しない状態です。またしても、表面的な言葉の言い換えだけで実態を覆い隠そうとする現政権の政治手法が露呈したものです。「非正規」を無くす方法は明らかです(ここでちょっと宣伝です!「『非正規』をなくす方法」(新日本出版社)脇田先生との共著です)。早く臨時国会を開いて、充実した議論をしてもらいたいものです。
 

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