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スウェーデン調査の感想

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   6月10日から1週間ほど、日弁連の社会保障制度の調査のためにスウェーデンのストックホルムに行ってきました。わが国で若者に希望を持ってもらえる社会保障制度をつくっていくにはどうしたら良いのかを探るための海外調査の一環です。

 地元の若い人たちとの交流を深めたく、地元のセンター等を訪問して、直接若い人たちの考えていることやセンターに集まっている理由も聞くことができました。たちは今までわが国では「若い人に対する対策が十分でない」と考えていましたが、スウェーデンでは政策立案過程に若い人たちが参加することや自主性を身に着けることを重視しており、若者自身も政策参加の力を身につけているとの印象を受けました。日本と根本的に違っているのは、若いころから何かに主体的に関わり運営していくことで民主制を学ぶ・体感できることが教育に組み込まれていることです。そういうシステムの上に今のスウェーデンの社会保障システムが成り立っていることが理解できました。「教育の目的は民主主義を学ぶこと」、「みんなでみんなの社会保障を支えるのがスウェーデンだ」、「高い税負担に不満はない。それがみんなにきちんと返ってくるから」、「高所得者から税負担が高すぎるとの不満を聞かない、支え合う社会の実現のためには必要だと理解している」、こんな発言が大人だけでなくこどもたちからも次々と聞かされるのです。

   大学生は月に15万円くらい国から奨学金がもらえ、そのうち3分の1が給付で、3分の2が貸与、利息は0.13%。授業料は無償であり、給付金・貸与金は、1人で暮らしていくための生活費。貧富にかかわらず、どの子もみんな大学で学ぶ権利が保障されているのです。

    4年に一度の国会議員選挙の投票率は8割を超え、20歳以下の若者の投票率も8割を超えます。全国の中学校・高校で国会議員選挙時に「学校選挙」という模擬選挙を実施し、各政党代表者の討論会も実施します。実際の選挙と同様の仕組みで選挙をおこない、結果は本物の選挙後に発表されます。また、こどもたちは日常的に政治について議論しているのです。
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 スウェーデンにも新自由主義の影響は出てきています。移民問題を契機として、これまでの社会民主主義を否定する勢力も台頭しています。しかし、これまでに築きあげられてきた「スウェーデンモデル」は強固に根付いており、そう簡単には崩壊しそうにないとの印象を受けました。
 10月4日の日弁連人権大会シンポジウム(青森)に向けて、今回の訪問調査報告をとりまとめ、わが国の政策形成のあり方に問題提起していきたいと思います。
by 中村和雄  カテゴリ:, | トラックバック(0)

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