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 総務省は14日、ふるさと納税で同省の通知を守らずに多額の寄付を集めたとして、6月1日から大阪府泉佐野市など4市町を制度対象外にすると正式に発表しました。泉佐野市は2018年11月から2019年3月までの期間だけで332億円という莫大な寄付額を獲得しました。多くの寄付が集まった理由としては豪華な返礼品の存在があげられます。そして、アマゾンギフト券など多くの返礼品は地元産業とは無関係な品物でした。

 泉佐野市などの手法は明らかに他の自治体との公正性を欠くものであり、是正が必要です。しかし、そもそも「ふるさと納税」という制度は、地方自治を崩壊させるものでしかありません。地方自治が発展するためには地方自治体に十分な財源がなければできません。しかし、政府は「三位一体改革」を推進するとして、地方自治体にたくさんの仕事を押しつけながら,地方自治体の財源確保については知らんぷりです。

 そうしたなかで、無理矢理仕組まれたのが「ふるさと納税」です。国が地方に十分な財源を確保することなく、財源のない自治体を競争させてあたかも競争に勝てば財源が確保できると宣伝したのが「ふるさと納税」です。
 
 しかし、地方税の全体のパイは変わらないのです。どこかの自治体で多くなれば、どこかの自治体は減るのです。しかも自治体は返礼品代を負担しなければなりません。これでは、全体として地方自治体が有効に利用できる財源はさらに減少されるのです。

 ふるさと納税制度は,寄付者が返礼品を目当てに寄付額が増大していますが、ふるさと納税制度は地方自治を発展させるものではないことをご理解ください。地方自治体がきちんと財源を確保できるように、抜本的な制度改革が必要です。

 5月4日の産経新聞の報道です。

自民、最低賃金を一律化 参院選 政策集に明記へ
 地域で異なる最低賃金(最賃)について、自民党が夏の参院選で公約とともに取りまとめる政策集に一律化の検討方針を明記する方向で調整していることが3日、分かった。相対的に低い地方の最賃を底上げすることで、人件費が増えても一定の利益を上げられるよう企業に努力を促し、日本全体の生産性向上などにつなげる狙いだ。
 経営への影響が大きい中小企業が、参院選で激戦の予想される地方に多い点にも配慮し、扱いは中長期的な課題にとどめる方針。
 安倍晋三首相は平成27年11月、最賃について、毎年度3%程度引き上げて、将来的に全国平均で千円を目指すと表明し、現在は874円まで達した。ただ、最高の東京都(985円)と最低の鹿児島県(761円)で224円の格差があり、外国人を含めた地方から都市への人材流出の一因となっている。一方で、労働力確保のコストが都市よりも抑えられることから、生産性の低い地方企業を温存することにつながっているとの指摘も出ている。
 自民党は今年2月、最賃の格差解消に向け、有志議員が「最低賃金一元化推進議員連盟」(会長・衛藤征士郎元衆院副議長)を設立。最賃一律化が持論で政権幹部とも親交のあるデービッド・アトキンソン小西美術工芸社社長らと意見交換し、必要な法整備を訴えている。議連では厚生労働省の担当課長が業種別の一律化を主張し菅義偉官房長官が全否定する騒動も起きた。
 ただ、党幹部も一律化の必要性自体は認めており、議連側の要望を受け入れ、選挙公約としての拘束力は弱い政策集「Jファイル」に地方の反発を招かない表現で一律化を盛り込む方向で調整することになった。実現に向けては、最賃の底上げを後押しするよう実効性のある補助金などの仕組みづくりも課題となりそうだ。」

 自民党の中で、最低賃金の一律化政策をめぐって対立が生じていることが窺えます。貧困を解消し、ワーキングプアを無くすために、そして、東京と地方の格差を是正し、地域経済の活性化を図るために、最低賃金を全国一律とし、さらに最低賃金額の底上げを図ることが極めて有効な対策であることを広く市民に伝えて、野党の皆さんも巻き込んだ参議院選挙の大きな争点にしていきましょう。
 

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DSC_1300.JPG 連日天皇代替わりの報道ばかりが新聞テレビで行われています。安倍政権は、即位の日を5月1日として、メーデーの日にぶつけてきました。

 10連休の真っ只中の1日のメーデーと3日の憲法集会、参加者数を心配したのですが、どちらも会場にぎっしりと集まっており、安倍政権打倒、憲法を守ろうとの熱気が伝わってきました。

 朝日新聞社の世論と遊佐によれば、DSC_1301.JPG憲法を変える気運が高まっていないと回答した回答が72%ののぼり、憲法9条を「変えない方がいい」と回答した人は64%と「変える方が良い」の28パーセントを大きく上回りました。また、安倍首相が提案している自衛隊の存在を明記する9条改正案に「反対」48%、「賛成」42%でした。
 にもかかわらず、安倍首相は、自身が目標とする2020年の新憲法施行について「今もその気持ちに変わりはない」とのビデオメッセージを改憲派の集会に送りました。
 7月の参議院選挙がとっても重要です。ここで、護憲勢力が前進し、改憲勢力を押しとどめることができれば、改憲を阻止することが可能です。民意を信頼し、安倍政権の企みをわかりやすく広く市民に広げていくことが必要です。多数の市民は憲法9条を大切に思っているのです。その思いに応えていく宣伝活動を展開していきましょう。3000万署名達成までもう一息です。
by 中村和雄 | トラックバック(0)

DSC_1231.JPG 直前ですが,明日の企画のご案内です。

 反貧困ネットワーク京都
最賃問題市民シンポジウム

4月20日(土)
 午後1時30分~4時30分
「ひとまち交流館」にて

パネリスト
 中澤秀一さん(生計費調査の専門家)
 大槻裕樹さん((株)大月シール印刷代表)
 要宏輝さん(元大阪最賃審議会労働者委員)
竹下敦子さん(京都生協労組員)

 研究者・使用者・労働者・元審議会委員と充実したメンバーで意見交換していきます。シンポジウムのコーディネートを私が担当させて頂きます。パネラーの皆さんの率直な思いを引き出して本音の議論を展開できるかどうか。コーディネーターの力量が問われそうです。

 最賃を引き上げて賃金の底上げを図り、地域経済を活性化して中小零細企業の経営も安定させる、そしてそのためには充分な中小零細企業への支援政策を国や自治体がきちんと整備していく、こうしたことが共通認識になるといいですね。
 皆さんの参加をお待ちしています。
 

 科学の進歩によって、ついに男性が出産する時代になった?いやいやそれはまだ先のこと。女性が出産前後に取得することが認められている産前産後休暇の権利について、母親だけでなく父親にも認めるというものです。残念ながら、わが国のことではなく、ヨーロッパのことです。

 EUの欧州議会は4日、父親に産前産後休暇を最低10日間取れる権利を与える新規制案を賛成多数で可決しました。女性の育児負担を軽減し,社会進出を促すのが狙いです。

 わが国では、働き方改革の中で労働時間の短縮が謳われていますが、なかなか時短が進みません。その大きな理由の1つに男性の家事育児時間が極端に少ないことがあります。仕事で忙しいから家事育児ができないとの男性の声も聞かれますが、同じような発言をヨーロッパですれば婚姻関係破綻は必至です。ワークライフバランスをかけ声だけに終わらせないために、男性も女性も家事も育児も仕事も社会活動もする、そんな社会にしていきましょう。わが国でも男性の産前産後休暇取得の権利を法制化する運動を進めていきたいですね。
 10日後が統一地方選挙の第1陣の投票日です。大阪ではカルテット選挙となり大変な混乱状況ですが、他の地域ではあまり大きな盛り上がりがないように感じてしまいます。しかし、この選挙夏の参議院選挙の動向に繋がる大事な選挙です。安倍首相は夏の参議院選挙で勝利して憲法改正に突き進もうとしています。ごまかし、偽りだらけで市民のいのちと暮らしをズタズタにしている安倍政権を終わらせなければなりません。
 大事なことは、それぞれの地方の実情に即して、市民生活を守り発展させていく政策をしっかりと訴えていくことでしょう。そしてそのことを実現していくための野党間共闘や市民の連帯をしっかりと打ち出していくことだと思います。共産党はもちろん、立憲民主党や国民民主党からもぜひ、市民が希望を抱く魅力的な提案を打ち出してもらいたいと思います。

 皆さんご存じの守田敏也さんが共産党の京都市議の加藤あいさんと大変おもしろい対談をしています。これからの政治運動の作り方を考えるうえで必見です。
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/aa62ab5341a50d66b4f0c4c5dfd2e682
 昨日、衆議院第1議員会館で開かれた「自民党最低賃金一律推進議連」の第3回会合にお招きいただき、日弁連における最低賃金引き上げを求める取り組みを報告しました。私からは、昨年夏の韓国最賃問題調査について報告し、猪俣弁護士から青森と鳥取の国内調査の報告をしました。
 ダンス規制反対風営法の改正を求める運動の中で、超党派の議員連盟の皆さんとの意見交換会に参加させて頂いたことはありましたが、自民党の議連の皆さんからお招き頂いたのははじめてです。
 衛藤征士郎議員、山本幸三議員、務台俊介議員をはじめ自民党の重鎮の皆様が熱心に耳を傾けて頂き、たくさん質問して頂きました。
 質疑の中で、現状の地域別最賃が東京と地方との間に時給200円を超える格差をつくってしまったことを是正しなければならないこと、地方の経済を支えている中心は中小零細企業であり、99%の労働者がそこで働いているのであるから、地域の中小零細企業やそこで働く者への支援が地域経済を向上させるためにきわめて重要であること、そのためには全国一律の最低賃金制度を確立し、最低賃金の大幅な引き上げを行うこと、そしてそれが可能となるように経営基盤が不安定な地方の中小零細企業に対するしっかりとした支援策を実施すべきこと,などが確認されました。

 東京一極集中の経済活動のもとで,地方の経済活動は瀕死の状態です。生活するのにふさわしい賃金額による全国一律最低賃金制度の確立は、ワーキングプアを解消し、地方経済の活性化をはかるきわめて有効な処方箋です。生活するのにふさわしい賃金額による全国一律最低賃金制度が創確立されれば、将来の社会保障費の削減にも繋がります。
 今後、最低賃金のあり方について、市民の皆さんの関心がもっともっと高まり、制度改革に繋がるように努力していきたいと思います。
 日弁連は、4月4日午後6時から霞ヶ関の弁護士会館においてンポジウムを開催します。ぜひ、ご参加ください。
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 自由法曹団の北部例会企画として、舞鶴の自衛隊施設の見学に行ってきました。風光明媚で半島や島に囲まれた絶好のロケーションの舞鶴湾。外国からも多くの観光客が訪れています。展望台から見下ろす島々が点在する湾の風景は絶好の写生スポット、しかしその島々の地下には莫大な量の弾薬が存在します。個々は自衛隊とアメリカ軍の弾薬貯蔵施設です。
イージス艦や護衛艦ひゅうがなど最新の自衛艦が配備されています。そして、オスプレイを積載したアメリカ軍空母が横付けできる延長350メートルの国際埠頭も湾内にあります。

 日米の軍隊が対北朝鮮、中国に向けた共同作戦を展開するための重要基地としてますます機能を整備拡大させてきているのです。憲法9条が変更される、あるいは自衛隊の存在が憲法で明記されるようなことになれば、その歯止めはきかないものとなることは必至です。

 舞鶴から帰り、その足で龍谷大学で開催された憲法9条京都の会主催の春の憲法第学習会に参加しました。渡辺治さんの2時間範囲及ぶ論理的で情熱的なお話は、今私たちがやるべきことを明らかにしてくれました。そして憲法によって戦争のない時代を過ごすことができた私たちこそが、これからの若い人たちのためにこの憲法をしっかりと守って手渡す義務があり、その運動の主人公であることを再確認させられました。ここ5か月が正念場ですね。しっかり闘っていきましょう。
DSC_1189.JPGのサムネイル画像DSC_1208.JPGDSC_1196.JPGDSC_1192.JPGDSC_1206.JPGDSC_1213.JPG
 内閣府の調査によれば、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデン、韓国、日本の7か国の中で、職場に満足している若者は日本が46.1%で最低です。韓国が次に低く56.3%、4か国が70%前後で,最高のドイツは79.3%でした。
 同じ調査で「自分自身への満足度」についても、日本は45.8%と最も低く、韓国が71.5%、スウェーデンが74.4%、イギリス、ドイツ、フランスが80%強、最高のアメリカは86.0%でした。
 「社会現象を変えられるかもしれない」との問いにイエスと回答した比率も、日本は最低で30.2%、あとの国は40~50%程度でした。

 日本の社会に日本の若者は満足していないようです。日本では,家庭の所得と学歴との相関性が高く、「生まれた家庭」の経済力によって受けられる教育が左右されており、高等教育における学費の高騰などにより進学できない若者も少なくありません。
 このような若者が置かれている状況に大きな影響を及ぼしているのが「自己責任」ではないでしょうか。ヨーロッパでは教育費をはじめ社会保障費の自己負担があまりなく、社会全体で負担しています。若者が生きやすい社会はどんな社会なのか、日本社会の未来をどう創っていくのか、考え直すことが必要に思います。
 過酷な長時間労働から抜け出せないわが国の労働現場。その大きな原因として、低賃金とともに、サービス残業が常態化し、「固定残業代制」や「名ばかり管理職」など残業代を支払わない仕組みが横行していることが挙げられます。「日本屈指の残業代のプロフェッショナル」である京都の渡辺弁護士は、こうした日本の状況を改善し、労働者が適正に残業代請求ができるように、多数の裁判活動と残業代請求ソフトの開発を進めてきました。全国に広く知れ渡っている残業代請求ソフト「給与第一」は彼の考案です。そして、京都地裁の裁判官たちと共同開発し、全国の裁判所で利用されている「きょうとソフト」の開発の中心人物です(ちなみに、命名発案は当職)。そして、彼は、適正な労働者のための残業代請求を認めさせるための研究活動にも時間を費やしてきました。
 残業代をきちんと請求し企業に払わせることは、公正で、命と健康が守られる社会をつくり、ブラックな働かせ方の一掃にもつながっていきます。もっとも、残業代の計算はそんなに単純なものではありません。残業代を支払わないで「タダ働き」を利用しようとする悪徳企業がたくさんいます。そして、それに手を貸して、あの手この手で法律の抜け穴を探る悪徳社会保険労務士らが存在します。とりわけ、タクシー業界や運送業界などでは、いくら残業しても残業割増を支払わなくて良いような仕組みが巧妙に作成されています。

 こうした悪質な残業代計算の仕組みの有効性をめぐって、多数の裁判が闘われています。渡辺弁護士は、それらの裁判闘争において、労働側の立場の理論的な先導の役割を果たしてきました。そして、最高裁判所をはじめ全国の裁判所が残業代請求について労働者にとって一定の理解を示しはしたが、まったく充分ではありません。今回の著作「残業代請求の理論と実務」(旬報社)は、こうした裁判における状況を踏まえて、労働者の立場に立った法解釈を展開し、その正当性を立法過程の精緻な歴史的な考察と学説の分析や膨大な数の判例の分析によって裏付けようと試みたものです。渡辺団員ならではの猪突猛進的な探求活動によって、実務家の枠を超えた研究活動の成果として大変有意義な書籍となっている。
 この書籍の中で、とりわけ彼の探求活動の成果が凝縮されているのが、第2章「法定外の方法による割増賃金の支払い」の部分です。「固定残業代」制度が生まれた経過とそれに対する学説の展開を数多くの文献を丹念に調べ上げて考察し、さらには著名研究者の学説が最高裁判例の形成によって変節してきたことも指摘しています。そして、最近までの研究者の活動が労働基準法37条の「通常の労働時間の賃金」の意義について考察することがきわめて不十分であったと指摘しているのです。労働者の立場に立って実務家弁護士としてたくさんの残業代請求事件に関与してきたからこそ、問題意識を早々に持ち得たのでしょう。私もこの指摘には同感ですが、同時に、われわれ労働弁護士が反省すべき点でもあります。
 固定残業代の有効性について、最高裁判所は、対価性と判別性を要件としています。渡辺弁護士は、この2つの要件の充足性についての具体的判断基準について、日給制、時給制、請負制などの区分ごとに具体例を交えてその特性に基づいた詳細な分析を行ったうえで、自己の見解を展開しています。これまで、このように分類をして分析した研究はなかったのではないでしょうか。こうした意味からもこの書籍の意義は大変高いのです。渡辺弁護士の見解に対しては、当然異論を唱える研究者・実務家もあると思います。今年の秋の労働法学会(立命館大学で開催)では「残業代」が1つのテーマとなりワークショップがもたれる予定です。渡辺弁護士も報告する予定です。おおいに楽しみです。
 この書籍は、労働者の立場に立って残業代請求事件を闘う弁護士・研究者だけでなく、多くの労働運動をになっている皆さんにも読んでいただきたい本です。ご購読をおすすめします。

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