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韓国済州島にある済州大学で行われた「日韓労働フォーラム」の概要をお伝えします。

 2019年9月7日午前9時より午後5時30分まで、韓国済州大学において第13回日韓労働フォーラムが記載され、当職も参加しましたので報告します。
 今回のフォーラムのテーマは「労働時間規制と年休制度の法的課題」でした。韓国側20名日本側12名の労働法研究者が参加しました。
 日本側から、名古道功金沢名誉教授が2018年の改正を中心に日本における労働時間規制の内容と課題について報告しました。裁量労働制や高度プロフェッショナル制度など弾力化が強まっていることが指摘されました。
  韓国側から、イ・サンヒ韓国産業技術大学教授から2019年1月15日の韓国労働基準法改正による労働時間短縮の内容を中心に報告が行われました。韓国では、週労働時間が40時間、延長可能時間は週12時間までとする改正が行われました。従業員300人以上の企業では2018年7が1日からそのまま施行、50人以上300人未満の企業は020年1月1日から、5人以上50人未満の企業は2021年7月1日からの施行となります。
 続いて、年休問題について報告が行われました。まず、日本側から、日本の年休規制の変化と年休取得の実態について、和田肇名古屋大学名誉教授が報告しました。日本において年休取得が進まない現状を踏まえ、ドイツの制度との比較などを通じて今後の法改正の方向性にも言及しました。
 韓国側から、韓国の年休制度の内容と取得実態について、韓仁相国会立法調査処研究官が報告しました。韓国では、週15時間未満の労働者には年休取得が認められておらず、改正が議論されているとのことです。年休の取得要件である「1年以上勤務」8割以上出勤」を「6ヶ月以上の労働」に改正すべきであるとの意見も出ているとのことでした。韓国では年休の買い取りが頻発しており、金銭補償制度を禁止する必要性が指摘されています。
 報告に続き、日本韓国双方の研究者から質問や意見が相次いで出されました。両国ともOECDの中ではきわめて長時間労働の実態があります。両国の制度は共通点も多いのですが、相違点もたくさんあります。今後も比較検討しながら、長時間労働を解消していくための法制度を協力して研究していくことが確認されました。
 さいごに、来年は日本においてフォーラムを開催することが確認されました。


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 9月6日から9日まで韓国のチェジュ島に行ってきました。労働法の課題について毎年日本と韓国の労働法研究者が相互交流をしている「日韓労働フォーラム」に参加したものです。
台風の影響で天気は悪かったのですが、、レストランもショップもまったくいつも通り、とても居心地の良い状態でした。街では日韓関係の悪化などどこにも感じることはできませんでした。

 ところで、フォーラムの主なテーマは日韓の労働時間規制についてです。韓国と日本は似ているところがたくさんあるのですが、相違点もたくさんあります。日本の残業時間は、休日労働を含めて最大年間960時間まで可能になっていますが、韓国では大変厳しい規制が法律で決定れました。韓国も日本と同じで週40時間が法定労働時間です。そして、残業時間は最大週12時間までを限度としました。300人以上の従業員規模の企業についてはすでに2018年7月1日から施行となっています。そして、50人以上300人未満の企業については2020年1月1日から施行です。5人以上50人未満の企業については、2021年7月1日から施行となります。

 韓国では、2年連続で大幅な最低賃金の引き上げが行われましたが、2020年1月からの引き上げ額は2.87%とかなり緩やかな上げ幅とすることで決着しました。韓国の研究者の分析によれば、これから施行される労働時間の短縮を守ってもらうこととの関係で中小企業にかなり配慮したこともあるだろうとのことでした。賃金の底上げと労働時間の短縮をめざす韓国の働き方改革の行方に注目していきたいと思います。DSC_1454.JPG

 私が原告代理人として担当した事件のご報告です。被告会社は立川ブラインドという有名大手企業です。あまりにもひどい事例ですので、会社名は実名で挙げさせて頂きました。
 
 原告は立川ブラインド営業所主事であったのですが、社内手続き違反などを理由として諭旨解雇されました。上司たちに責任を押しつけられた原告は、2016年1月、原告は解雇処分は無効であるとして大阪地裁に地位確認と未払賃金支払いを求めて提訴しました。証人調べも終了し、裁判所からは解雇が無効であることを前提とした和解案が提示されました。原告は、提示された解決金を少し削って名誉の回復のために、会社のイントラネットに解雇が間違いであったことを掲示してもらい全社員に通知してもらうことを和解の条件とすることを提案しました。そのことを合意した内容で2017年9月和解が成立しました。和解条項として、諭旨解雇処分の取り消し、解決金の支払い等とともに「再調査を踏まえ、〇〇〇〇(原告)に対する〇年〇月〇日付の諭旨解雇処分を取り消す。」との文言を含んだ書面を被告イントラネットのトップページに掲載すること」が確認されました。

 ところが、その後関係者から得た情報から、被告会社がその後社内のイントラネットに掲載した文面は、上記文言の次に、就業規則を改定し諭旨解雇を廃止したためであり、改訂後の就業規則によれば懲戒解雇に相当する旨の記載が付記されていたのです。
 原告も私も驚くとともに憤りました。そこで、原告は、被告会社による掲載文書は和解条項違反であり、原告の名誉信用を著しく損なうものであるとして損害賠償請求を大阪地裁に提訴しました。そして、大阪地裁は2019年7月8日被告に対し200万円の支払いを命じる判決を下したのです。

 大企業といえども、こんな詐欺的なことをするです。弁護士がついていたにもかかわらずです。和解条項に、「これ以外の文言を付記しないこと」を付け加えておくべきだったのでしょうか。弁護士の皆さん、和解条項はくれぐれも慎重に行いましょう。
 東京新聞の報道により、厚生労働省が省内の全部局に、根本匠厚労相の指示として「非正規」や「非正規労者」という表現を国会答弁などで使わないよう求める趣旨の文書やメールを通知していたことが明らかになりました。それらの通知について、東京新聞が情報公開請求した後に撤回したことも明らかになりました。

 厚労省雇用環境・均等局によると、文書は「『非正規雇用労働者』の呼称について(周知)」という件名で4月15日~16日に省内に通知されたとのことです。通知文書の内容は、「当面の国会答弁などの対応では、原則として「有期雇用労働者」「派遣労働者」などの呼称を用いること。「非正規雇用労働者」の呼称も認めるが、「非正規」のみや「非正規労働者」という表現は「用いないよう留意すること」。各部局に送信したメールには、同じ文書を添付した上で「『非正規雇用』のネーミングについては、(中略)ネガティブなイメージがあるとの大臣(根本氏)の御指摘があったことも踏まえ、当局で検討した」と記載され、今回の対応が根本氏の意向であることがうかがえます。「大臣了」と、根本氏の了承を意味する表現も明記されていたとのことです。
 「非正規」の用語に関しては、6月19日の野党の会合で、厚労省年金局課長が、根本氏から使わないよう求められていると説明。根本氏は同月21日の記者会見で「指示した事実はない」と課長の発言を否定しました。

 東京新聞が7月12日付で文書やメールを情報公開請求したところ、雇用環境・均等局は同月下旬に文書やメールの撤回を決めたとし、撤回決定後の8月九9日付で開示を決定しました。

 安倍晋三首相が「非正規という言葉をこの国から一掃する」と豪語したのに、非正規と正規の格差は一向に改善しない状態です。またしても、表面的な言葉の言い換えだけで実態を覆い隠そうとする現政権の政治手法が露呈したものです。「非正規」を無くす方法は明らかです(ここでちょっと宣伝です!「『非正規』をなくす方法」(新日本出版社)脇田先生との共著です)。早く臨時国会を開いて、充実した議論をしてもらいたいものです。
 

徴用工問題に端を発する日韓両政府による相手国への対応の応酬の結果、深刻な事態に至っています。日本では、安倍政権を擁護する報道が多いように思いますが、大切なことは冷静に事実を把握することだと考えます。日本のマスコミによる一方的な報道に流されることなく、多面的に正確な事実を確かめていくことが重要です。

23日、キム・ヒョンジョン青瓦台(韓国大統領府)国家安保室第2次官による談話が発表されています。日本語の翻訳が公開されています。https://kori92.com/?p=2391 引用してご紹介します。

「昨日(22日)の韓国政府による韓日GSOMIA終了は、熟慮と検討の末、国益に基づいて下した決定でした。

GSOMIAは、両国間の高度の信頼関係を基礎として、敏感な軍事情報を交換するためのものであり、日本がすでに、韓日の間で基本的な信頼関係が損なわれたと言っている状況にあって、私たちとしてはGSOMIAを維持する名分が失なわれました。

日本は昨年、韓国の大法院(最高裁)判決が、1965年の請求権協定に違反し、よって、私たちが国際法に違反しているので、韓国政府が大法院の判決を是正する措置をとるよう要求し、私たちに不当な経済報復措置を行いました。

再度強調しますが、韓国政府は、1965年の請求権協定を否定したことはありません。一貫して韓国政府は、日本政府・軍など国家権力が関与した「反人道的不法行為」は、1965年の請求権協定によって解決されたものと見ることができず、日本植民地時代の強制動員被害者個人の損害賠償請求権は、まだ生きているとの立場を維持してきました。昨年の大法院判決は、これを確認したものです。

日本の外務省条約局長も1991年8月27日、1965年の韓日請求権協定によって個人請求権自体が消滅したものではないとの立場を表明しました。また、第2次大戦中にシベリアに抑留されて強制労働をさせられた日本人の個人請求権の問題について、日本自らも「日ソ共同宣言」に基づいて、個人請求権が放棄されたものではないとの立場を表明したことがあります。

日本政府は、韓国の大法院判決を国際法違反と規定し、韓国政府がこれを是正することを要求していますが、通常の民主主義国家では司法に対する政府の干渉は、想像もできないことです。

これまで、日本の指導層は、従来の主張だけを繰り返しつつ、対話に全く真剣に取り組まないまま、韓国が国際法に、一方的に違反したのであるから、韓国がまず是正措置を講じなければならないと継続して要求するのみでした。これに対して、私たちは、日本側と外交的に問題を解決するための様々な方策について(対話の扉を)開いていると言いつつ、継続的に対話を推進しました。

韓国政府は7月、二回にわたって高官級特使を日本に派遣し、8月初めには、駐日韓国大使が日本側総理官邸の高官を通じて協議をしようとしましたが、結果は変わりませんでした。

韓国産業部も、日本側が問題にしている韓国の輸出許可制度の問題を協議するために、日本経産省側に対話を継続的に求めました。7月16日の産業資源部・経産省担当局長間協議の要請に続き、7月24日WTO一般理事会での首席代表間の1:1対話提案、7月27日のRCEP長官会談提案など、数回にわたって実務協議を提案しましたが、日本はこれに一切応じませんでした。

大統領の8.15光復節祝辞でも、私たちは、日本に対話の手を伸ばし、さらに祝辞発表以前に日本側に、この内容まで伝えましたが、日本側は何の反応も示さず、謝意の言葉さえありませんでした。

8月21日に北京で開催された韓日外相会談でも、日本側は従来の立場を繰り返すのみで、真剣に対話に取り組みませんでした。

政府レベルだけの努力があったのではありません。国会レベルでも7月31日〜8月1日の間、韓日議員連盟所属の韓国側議員が日本を訪問し、日本側の議員らと協議をしましたが、私たちの代表団が現地(日本)でどのような待遇を受けたのかについては、私はあえて再度説明しません。

また、ムン・ヒサン国会議長の特使として、パク・チウォン議員も8月19日〜20日の間、日本を訪問し、韓日の葛藤を解決するために努力しましたが、結果は同じでした。

7月17日、私が外信記者団を対象に、韓日の問題についてブリーフィングをしたことをよくご存知でしょう。当時、私は韓国国内のマスコミの批判があることを十分わかっていながらも、日本国民に直接メッセージを伝えたいと思い、明治維新を成功させた「薩長同盟」にも言及して韓日の未来志向の協力の必要性を強調しました。

米国も7月29日時点での状況の悪化を防ぎ、韓日双方が対話により問題を解決するよう勧告するスタンドスティル合意(Standstill Agreement)を韓国と日本に提案しました。韓国側はこれを歓迎し、日本側との協議に同意しましたが、日本は、米国のこのような提案さえも拒否したのはもちろん、この提案が存在することを否定しました。

先に説明したように、我々としては心から、偏見なしで日本と強制徴用問題を外交的に解決するために、すべての方案について肯定的に検討する用意があり、そのような立場を日本側に伝えました。しかし、これに対する日本の対応は、単なる「拒否」を超えて私たちの「国家的自尊心」まで毀損するほどの無視で一貫しており、「外交的欠礼」を犯しました。

一方、韓国政府は、今回の韓日の葛藤の問題をはじめ、韓日GSOMIA問題についての検討の過程で、米側とは頻繁にコミュニケーションし、特に両国のNSC(国家安全保障会議)間で非常に緊密に協議しました。

韓国政府は、今回の決定が韓米同盟の弱体化ではなく、むしろ韓米同盟関係を一段階向上させ、今よりさらに堅固な韓米同盟関係となるよう努力してまいります。

2016年11月に締結された韓日GSOMIAが、今回終了されることによる安全保障に関連した軍事情報の交流不足の問題について懸念されるかも知れません。これについては、2014年12月に締結された日米韓3国間の情報共有約定(TISA)を介して、米国を媒介とした3国間の情報共有チャネルを積極的に活用していきます。

さらに、政府は今後△国防予算増額△軍偵察衛星などの戦略資産の拡充を通じた韓国の安全保障能力の強化を積極的に推進していきます。

韓国国民の皆さんも、今回の日本による経済報復措置を見ながら、私たちが自分自身の核心的部品素材の自立度を高めなければ、いつでも外部によって、私たちの経済が危険にさらされることがある、という事実を確認されたことでしょう。

安保も同様です。現在、国際情勢はわずか数年前とは明らかに異なる環境であると言うことができます。多国間主義が衰退して、自国優先主義が蔓延しています。このような状況では、私たち自身を守ることができるだけの国防力を備えることによってのみ、安保上の危険にさらされる可能性を予防することができます。

堂々と主導的に、私たちが安全保障能力を強化していけば、これは、米国が希望する同盟国の安全保障への貢献増大にも合致するものであり、最終的には、韓米同盟の強化につながるものです。ありがとうございました。(全文訳、以上)

 京都の枡形出町柳商店街にある出町座で、映画「ひろしま」を鑑賞しました。1953年10月7日に公開された映画です。多くの市民の協力と岡田英次や月丘夢路、加藤嘉ら豪華俳優陣の出演で、広島に原爆が投下された前後の人々の暮らしと惨状をリアルに再現した作品です。制作当時は、全国配給元であった松竹が反米色が強いとして配給を断ったために多くの国民の目に触れることがなかったものです。
 今回、関係者の努力によって各地で上映されることになったものです。

 この映画、今では考えられないのですが、制作は日本教職員組合です。1952年8月、日本教職員組合中央執行委員会は、「いかにしてあの日を正確に再現するか」を主眼としてこの映画の政策を決定。全国の組合員がひとり50円をカンパし、2400万円を集めたとのことです。広島市の中学・高校生、教職員、一般市民ら約8万8500人が手弁当のエキストラとして参加しました。その中には、多数の被爆者もおり、逃げ惑う被爆者の群衆シーンなどが体験に基づき忠実に再現されました。地元企業である広島電鉄やフジタも協力しました。

 たくさんの方の熱意で完成したせっかくの映画ですが、松竹が全国配給を断り、また、大阪府教育委員会が「教育映画」としての推薦を見送るなど、学校上映も厳しい状況となってしまいました。

 この映画の製作を日教組が決定したのは、1952年8月、GHQの本土占領が終了した年です。1950年6月に開戦となった朝鮮戦争の最中です。こうした時代背景の中で、当時の教職員組合が二度とこうした歴史を繰り返させまいとの決意から、真実をしっかりと後世に残そうとのすばらしい活動を展開したことが窺えます。
 
 当時この映画の製作に携わったたくさんのみなさんの願いは、ひとりでも多くのみなさんにこの映画を見て頂き、考えてもらうことだったと思います。この映画は、今の時代にこそ必要だと思います。多くのみなさんが鑑賞し、周囲のみなさんにも鑑賞を勧めていただければ幸いです。
(8月15日にあたって)
安倍政権べったりで、何かと問題が多く、批判が絶えないNHKですが、民放ではとても真似のできないすばらしい番組を製作している人々がいます。この夏に必見の番組を紹介します。
 

NHKスペシャル「かくて"自由"は死せり~ある新聞と戦争への道~」

放送 2019年8月12日(月) 午後10時~10時49分

再放送 〃  8月14日(水) 午前0時35分~1時24分(13日深夜)

なぜわが国が戦争への道に突き進んだのか、その歴史をしっかりと学ぶことが重要です。そして、今の情勢の中で、私たちが何をすべきなのか、何ができるのか、そのヒントを与えてくれる番組のはずです。私も見ていないので、断言はできないのですが、関係者からはそう聞いています。ぜひ、ご覧頂きたいと思います。
 

【NHKホームページより】

NHKスペシャル「かくて自由は死せり~ある新聞と戦争への道~」企画意図

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なぜ日本人は、戦争への道を歩むことを選択したのか。これまで"空白"だった道程を

浮かび上がらせる第一級の史料を入手した。

治安維持法制定時の司法大臣・小川平吉が創刊した戦前最大の右派メディア「日本新聞」

である。

1925~35年に発行された約3千日分が今回発見された。

発刊当時、言論界は大正デモクラシーの全盛期。マイナーな存在だった"国家主義者"は、

「日本新聞」を舞台に「デモクラシー=自由主義」への攻撃を開始する。

同志の名簿には、後に総理大臣となる近衛文麿、右翼の源流と言われる頭山満などの実力者が

名を連ねていた。

国内に共産主義の思想が広まることを恐れた人たちが、日本新聞を支持したのである。

さらに取材を重ねると、日本新聞は地方の読者に直接働きかける運動を展開していたことも

明らかになってきた。

そして、ロンドン海軍軍縮条約、天皇機関説排撃など、日本新聞が重視した事件がことごとく、

社会から自由を失わせ軍の台頭を招く契機となっていく。

知られざる日本新聞10年の活動をたどり、昭和の"裏面史"を浮かび上がらせる。

※登場人物に扮した俳優が、当時の原稿や発言を朗読。小川平吉役は、伊武雅刀さん。

他に石丸幹二さん、正名僕蔵さん、小林勝也さん、高瀬哲朗さん

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 中央最低賃金審議会の小委員会が3月31日に2019年の地域別最低賃金の引き上げ目安額を決定しました。東京・大阪などAランクは28円、京都などBランクは27円、CとDランクは26円です。昨年に比べてAとDの差が2円と縮まりましたが、それでもこのままの額で決まると東京と鹿児島との格差は224円から226円に拡がります。
 
 時間額の目安制度が始まった2002年の東京708円(最高)と沖縄604円(最低)との格差は104円でした。格差は年々広がる一方です。これでは、若者が地方から大都市に高い賃金を求めて移動するのは当たり前です。地方経済の再生は困難です。こうして毎年格差が拡がるのは、全国の地域をA~Dの4地域に分けて引き上げ目安額を決めるという「目安制度」が原因です。
 昨年は、中央最低賃金審議会が決定した目安額に対して、Dランクとされた16の地域のすべての地方最低賃金審議会が反発し、目安額よりも1~2円上回る額で決定しました。目安額制度が破綻していることは明らかです。

 今、世界の流れは「全国一律最低賃金」です。アメリカやブラジルなど国土のきわめて広い地域を除けば、ほとんどの国は最低賃金は全国共通です。わが国でも全国一律最低賃金をもとめる運動が高まっています。自民党の中にも「最低賃金の全国一元化推進議員連盟」が設置され活発に活動しています。

 全国一律最賃制を実現するためには、中小企業への支援策の充実が決定的に重要です。政府は最低賃金引き上げに伴う中小企業の賃金引き上げの支援策として、業務改善助成金制度を創設しました。しかし、支給要件とされる「生産性向上のための設備投資」などが達成困難であるために利用企業は少ない。全国で年間200件程度であり、京都は昨年は19件でした。
 
 全国商工会議所が実施した中小企業経営者に対するアンケート結果によれば、経営者の皆さんがもっとも望んでいるのは、社会保険料の企業負担の減免です。フランス、アメリカ、韓国など広く世界的に利用されている支援制度です。わが国でも早急に社会保険料の企業負担の減免を実現し、普通に働けばふつうに暮らせる全国一律最低賃金制度を実現していきましょう。

 安倍政権は、韓国裁判所が徴用工の損害賠償請求を認めたことに対して韓国政府が何らの対策を取らないことから、韓国への経済制裁を進めています。個人の賠償請求権を認容した司法の特定の判決に対して、行政府が介入することを許してしまえば、近代憲法の大原則である権力分立は崩壊してしまいます。日本の最高裁判所も個人の賠償請求権を裁判で請求できることについては認めており、そのことは日本政府も認めてきたのです。安倍政権による韓国政府への「解決済み」を前提とする一方的要求は事態の解決には繋がりません。
 
 今何をすべきなのか。これに対して、次のような声明の呼びかけがありました。

 声明 韓国は「敵」なのか
 関連ホームページ
 https://peace3appeal.jimdo.com/

 私は、労働分野で、韓国の弁護士や研究者、運動家のみなさんと親しく交流しています。いまこそ、互いに知恵を出し合い問題を解決していくべきだと思っています。この声明に賛同ですし、多くのみなさんこの声明に賛同していただきたいとと考えています。匿名での賛同も可能ですので、ご検討ください。
 
 3日後に迫った参議院選挙、まだどこに投票すべきか迷っている人も多いと思います。その際、アベノミクスをどう評価するかは重要な点です。ここ最近求人不足が続き、景気がよくなっているのではないか。私たちの暮らしは改善しないのにマスコミは戦後最長の好景気だと報道しています。もやもやしたものを感じている人が多いと思います。

 このモヤモヤをすっきりさせてくれるのがご紹介する論文です。金沢大学名誉教授の伍賀一道さんが「福祉国家構想研究会のブログ」に投稿したものです。 

 安倍政権による雇用政策・経済政策を、統計資料に基づいて分析し、適切な評価をを下しています。私たちが求める「普通に働けば普通に暮らせる社会」、「安心と安定が保証された雇用」とはまったく真逆の政策であることが明らかです。

 このまま安倍政権を存続させることは、私たちの暮らしの崩壊を容認することにつながります。大切な選挙です。投票行動によって、安倍政権ノーの声をしっかりとあげていきましょう。

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